ケン・シーガル.ThinkSimple –
アップルを生みだす熱狂的哲学
栄光の舞台の陰には、必ず縁の下の力持ちが必ずいる!
こんにちは、シノハラシゲシです。
倒産寸前から時価総額世界一まで、大躍進したアップル(Apple)
故スティーブ・ジョブズ復帰後の15年のアップルにおける彼の功績は誰もが知っている。
しかしその栄光の影には、ケン・シーガルという人物がいたらしい。
その人物の名は、多数あるスティーブ・ジョブズ関連の書籍にはほとんど登場しないという。
同業者としてその人物の考え方やスティーブ・ジョブズとの仕事の進め方に興味をそそられ、その舞台裏を知りたくなりこの本を一気に読んだ。
以下、本書の抜粋
私はアップル社幹部の友人から、度々、本当の隠し球のように彼の名を聞いていた。
あの何度聞いてもいまだに鳥肌が立つ「Thinkdifferent」のCMのすばらしい言葉をまとめた人物として、そして、その後のアップル社の「i」の革命を生み出すきっかけとなった「iMac」の名付け親として。
ケン・シーガル(KenSegall)は、広告のクリエイティブ・ディレクターとして数々の賞を総なめにし、スティーブ・ジョブズとはNEXT時代から計12年間ともに働いてきた人物。
1997年に倒産の危機にあったアップルに復帰したジョブズに再び起用され、伝説のマーケティングキャンペーン ThinkDifferentの制作に参画。
また「iMac」を命名したことでその後のアップルの「i」シリーズを生みだすなど、アップル復活において重要な役割を果たしている。
アップル栄光の時代に、グローバルな広告展開を統括しながら、アップルの「トップ100」会議にも出席するなど、つねにジョブズの至近距離からそのクリエイティブなビジネススタイルを身をもって経験してきた。
また、いくつかの広告代理店のグローバル・クリエイティブ・ディレクター
グローバル・クリエイティブ・ディレクターとして、デル(DELL)やIBM、インテル、BMWなどとも仕事をしたことで、各企業の違いを客観的かつ具体的に比較できる貴重なキャリアを持つ。
スティーブ・ジョブズをよく知り、かつ信頼を勝ち得ていたクリエイティブディレクターであることがわかります。
そんなスティーブ・ジョブズの脳内や胸の内を、言語化、ビジュアル化したりしてきたリアルなやりとりが詳細に描かれています。
「i」シリーズが生まれる過程では、あの頑固なスティーブ・ジョブズに対して一歩も譲らないプレゼンで、iMacと決まるプロセスが紹介されています。
もし彼が、信念を貫かなかったらiMacは今頃、Macman(マックマン)になっていたかもしれない(笑)
※Macman(マックマン)とは、スティーブ・ジョブズが出したネーミングの案。
これを、かなりゴリ推ししているジョブズの人間臭い様子なども詳細に描かれています。
この本は、アップルファンのみならず、経営者、マーケター、クリエイティブ系の仕事に従事している人々が、何かを新たに生み出そうとする時に参考になる、本当におすすめできる一冊です。