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ブランディングに失敗した企業の末路【鹿児島での具体例】

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鹿児島の中小企業がブランディングに失敗する最大の原因は、顧客という「外」にばかり目を向け、社員という「内」への理念浸透を疎かにすることです。

成功への最も確実な道筋は、まず社員全員で会社の魂を言語化し、日々の業務に落とし込むこと。この「内向き」の土台があって初めて、ホームページや広告といった「外向き」の施策が意味を持ち、地域社会からの本物の信頼を計画的に獲得できるのです。

その投資、本当に「会社の未来」に繋がっていますか?

こんにちは、AI×デザイン戦略アドバイザーの篠原です!

  • 「会社の知名度を上げて、もっと良い人材を採用したい」
  • 「価格競争から抜け出して、利益率を改善したい」
  • 「次の世代に、誇れる会社を遺したい」

鹿児島で堅実に会社を経営されているあなたなら、一度はこうお考えになったことがあるのではないでしょうか。そして、その解決策として「ブランディング」という言葉が頭に浮かんだかもしれません。

しかし、同時にこんな不安もよぎるはずです。

  • 「多額の費用をかけてホームページをリニューアルしたのに、問い合わせは増えなかった…」
  • 「コンサルタントに頼んで立派なロゴを作ったが、社内では誰も使っていない…」

そのお気持ちは痛いほどわかります。

実はそれ、多くの真面目な経営者が陥ってしまう典型的な失敗パターンなのです。この記事は、単なるデザインの話をするのではありません。

あなたの会社の価値を正しく伝え、計画通りに未来を築くための、具体的で再現性のある「経営戦略」についてお話しします。

この記事でお伝えする核心を、まずはこちらの4コマ漫画でご確認ください。これから、この内容を一つひとつ具体的に、そして計画的に実行できるよう解説していきます。

鹿児島でのブランディング失敗を回避する、たった一つの確実な方法

なぜ、あなたの会社の魅力が正しく伝わらないのか?

多くの経営者が、ブランディングを「ロゴやホームページを格好良くすること(外面)」だと考えています。もちろん、デザインは重要です。しかし、それは枝葉の問題に過ぎません。

多くの経営者がここでつまずきます。以前、私が目にしたある鹿児島の企業では、社長が独断で進めたリブランディングに社員が全くついていけず、新しいロゴや理念が印刷された資料も、いつしか古いもののまま使われるようになっていました。お客様から見れば、言っていることとやっていることがバラバラ。これでは信頼されるはずがありません。

根本的な原因はたった一つ。それは、ブランドを「外」に向けて発信する前に、「内」にいる社員一人ひとりの腹に落ちていなからです。

社員が自社の理念に共感し、自分の仕事に誇りを持てていない状態で、いくら外面を飾り立てても、それは魂のないハリボテと同じ。メッキはすぐ剥がれ、顧客や取引先、そして未来の社員候補にまで見透かされてしまいます。

特に、人と人との繋がりがビジネスの根幹をなす鹿児島という土地では、社員の熱意こそが最強の広告塔なのです。

再現性の高い「選ばれる会社」の作り方

では、どうすれば社員の心を動かし、会社全体が一丸となって輝くブランドを構築できるのでしょうか。

答えは、この3つのステップを計画通りに、一つずつ実行することです。これは、私が30年の経験の中で体系化した、再現性の高い確実な方法です。

ステップ1:羅針盤の作成 ─ 全社員で「企業の魂」を言語化する

最初のステップは、広告代理店に電話することではありません。社員全員(あるいは各部門の代表者)と膝を突き合わせて対話することです。

具体的には、ワークショップ形式で以下の点を徹底的に洗い出し、全員が納得できる言葉で明文化します。

  • 私たちの使命(Mission):社会に対して、どのような価値を提供するために存在するのか?
  • 目指す姿(Vision):5年後、10年後、会社はどのような存在になっていたいか?
  • 約束する価値(Value):お客様や社会に対して、絶対に守るべき行動指針は何か?

多くの経営者は「そんなことは当たり前だ」と思われるかもしれません。

しかし、その「当たり前」が、社員一人ひとりまで同じ言葉で、同じ熱量で語れる状態になっているでしょうか?この土台がなければ、どんな立派な戦略も砂上の楼閣です。

(補足:このプロセスには、外部のファシリテーターを入れると、客観的な視点から本音を引き出しやすくなります)

ステップ2:行動計画の策定 ─ 理念を「日々の業務」に落とし込む

言語化した理念(企業の魂)を、額縁に飾って終わりにしてはいけません。それを日々の業務に落とし込むための具体的な「行動計画」にまでブレークダウンします。

例えば、先ほどご紹介した老舗製造業の事例では、「私たちの誇りは、お客様の健康を第一に考える誠実なモノづくりである」という価値観を再確認しました。

そして、それを実現するための行動計画として、以下のようなテーブルを作成し、全部署で共有・実行したのです。

部署 理念を体現する具体的行動 計測指標(KPI)
製造部 食材の産地情報をホームページで全て公開する ページ閲覧数
営業部 商談時に必ず品質管理のこだわりを3分説明する 新規契約率
人事部 採用面接で、当社の理念への共感を必ず確認する 内定承諾率

このように、理念を具体的な行動と数字に結びつけることで、ブランディングは「フワフワしたお題目」から「全員で取り組むべき経営計画」へと変わります。

ステップ3:信頼の可vis化 ─ 統一されたメッセージを「計画的に」発信する

ステップ1、2という強固な土台ができて、初めて「外」への情報発信が意味を持ちます。

ここで重要なのは、「あれもこれも」と手当たり次第に発信するのではなく、ステップ1で定めた理念に基づいて、伝えるべきメッセージを絞り込み、一貫性を持たせることです。

  • ホームページ:デザインの美しさだけでなく、社員の想いやお客様の声が伝わるコンテンツを配置する。
  • 会社案内・名刺:統一されたロゴと、私たちの約束(Value)を記載する。
  • SNSや地域メディア:製品の宣伝だけでなく、理念に基づいた地域貢献活動などを計画的に発信する。

社内で共有された熱意が、統一されたデザインと言葉を通じて発信される。この一貫性こそが、顧客や地域社会からの「安心して任せられる」という信頼に繋がるのです。

価格競争から解放され、理想の人材が集まる会社へ

この3ステップを計画通りに実行した先に、どのような未来が待っているでしょうか。

まず、あなたの会社は無駄な価格競争から解放されます。なぜなら、顧客は価格ではなく「あなたの会社の価値観や誠実さ」に共感し、選んでくれるようになるからです。結果として、利益率は着実に改善していくでしょう。

次に、採用活動が劇的に変わります。

給与や待遇だけでなく、「この会社で働くことに誇りが持てる」と感じた、理念に共感する質の高い人材が、自然と集まるようになります。これは、採用コストの削減と社員の定着率向上に直結する、数字で示せる成果です。

そして何より、社長であるあなた自身と社員全員が、自社の仕事に誇りを持ち、同じ未来に向かって進んでいるという一体感を得ることができます。

それは、日々の業務に活気を与え、会社の持続的な成長を支える、何物にも代えがたい「無形の資産」となるはずです。

よくあるご質問(FAQ)

Q. ブランディングには、具体的にどれくらいの費用や期間がかかるのでしょうか?

A. 一概には言えませんが、重要なのは「一気に大きな予算をかける」ことではありません。

まずはステップ1の「理念の言語化」から始めることをお勧めします。これは、数回の社内ワークショップで実践可能であり、大きな費用はかかりません。

その後のホームページ制作や広告なども、この理念という「設計図」があれば、無駄な投資を避け、計画的に実行できます。期間としては、土台作りに3ヶ月、施策の実行と浸透に半年~1年が一つの目安です。

Q. 社内に専門知識を持つ人材がいなくても、本当に実践できますか?

A. はい、実践できます。なぜなら、ブランディングの核となる「企業の魂」は、外部の専門家ではなく、あなたの会社の中にしかないからです。

専門家(私のようなアドバイザー)の役割は、その魂を社員の皆さんから引き出し、整理し、具体的な計画に落とし込む「伴走者」です。

主役はあくまで、あなたと社員の皆さんです。安心して取り組んでください。

Q. ブランディングの効果は、どのような数字で測ることができますか?

A. ブランディングの効果は、具体的な数字で測定することが可能です。

例えば、「ホームページからの問い合わせ件数」「採用応募者数」「社員の離職率」「顧客アンケートの満足度スコア」「特定商品の指名買い率」などです。

始める前にこれらの数字を設定(KPI設定)し、定期的に観測することで、施策の効果を客観的に評価し、改善に繋げることができます。

まとめ

鹿児島でのブランディング成功の鍵は、決して奇抜なアイデアや莫大な広告費ではありません。

それは、あなたの会社の中に既に存在する「価値」を、社員全員で再発見し、共有し、行動に移すという、極めて堅実で計画的なプロセスの中にあります。

この記事を読んで、「まさに自社のことだ」と感じられたなら、まずは今日の終礼で、社員にこう問いかけてみてください。

「私たちの会社が、お客様や地域から一番『ありがとう』と言われるのは、どんな時だろうか?」

その対話こそが、あなたの会社を未来へ導く、確実な第一歩になるはずです。あなたの挑戦を、心から応援しています。

鹿児島におけるブランディングの全体像をもう一度確認したい方へ

この記事は鹿児島 ブランディングという大きなテーマの一部です。
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