AIO対策(回答エンジン最適化)とは、最先端のAI技術に振り回されることではありません。
むしろ、これまであなたの会社が築き上げてきた専門性や信頼という「無形の資産」を整理し、AIに正しく認識させるための極めて堅実な活動です。これを怠ると、AIに無視されたり、誤った情報を拡散されたりするリスクがあります。
計画的に取り組むことで、AIを自社の最も強力な広報担当に変えることができます。
お客様はもう「ググらない」時代へ。あなたの会社は大丈夫ですか?
こんにちは、AI×デザイン戦略アドバイザーの篠原です!
「AIとか、チャットGPTとか、最近よく聞くけど、うちのような会社にはまだ関係ないだろう」
鹿児島の多くの経営者様が、そう感じていらっしゃるかもしれません。そのお気持ちはよくわかります。
日々の業務に追われる中で、次から次へと出てくる新しい技術を追いかけるのは大変なことです。しかし、もしお客様の「情報の探し方」が根本的に変わってしまうとしたら、どうでしょうか。
今、スマートスピーカーに話しかけたり、AIチャットに質問したりして、答えを直接得る人が急増しています。これは、あなたの会社がこれまで行ってきたSEO対策のルールが、大きく変わることを意味します。この記事は、そんな変化の時代を乗り切るための、具体的で、無駄のない計画書です。
この記事でお伝えする核心を、まずはこちらの4コマ漫画でご確認ください。これから、この内容を一つひとつ具体的に、そして計画的に実行できるよう解説していきます。
なぜ今、AIO対策が経営課題なのか?
なぜ、これまで通りのWeb運営ではダメなのでしょうか。
多くの経営者がここでつまずきます。それは、AIの登場が単なる技術の変化ではなく、顧客との「接点」そのものを変えてしまうからです。
20年以上前、私がこの仕事を始めた頃、多くの経営者が「ホームページなんて本当に意味があるのか?」と懐疑的でした。今のAIに対する漠然とした不安や戸惑いは、あの頃の空気にとてもよく似ています。
しかし、当時から「これは未来の顧客との対話に必要な投資だ」と計画的に取り組んできた企業が、今、Web上で圧倒的な信頼と安定した収益を確立しています。
歴史は繰り返すのです。AIO対策を無視することは、未来のお客様が使うであろうメインストリートにお店を構えず、誰も通らない裏路地にポツンと看板を出し続けるようなものです。
さらに恐ろしいのは、AIがネット上の不正確な情報を学習し、あなたの会社について悪意なく嘘をついてしまうリスクさえあるのです。これらはもはやITの問題ではなく、会社の信頼を揺るがしかねない、重大な経営課題と言えます。
AIを”優秀な広報”に変える、再現性の高い3つの計画
では、具体的に何をすれば良いのでしょうか。「とりあえずやってみる」といった曖昧な進め方は避けましょう。あなたの会社が確実に未来へ適応するための、3つの具体的なステップをご紹介します。
ステップ1:【情報資産の棚卸し】AIに参照されるべき「自社の強み」を言語化する
まず最初に行うのは、新しいツールの導入ではありません。あなたの会社の中にある「資産」を再確認することです。これは、決算書を作る際の資産棚卸しと同じです。
- 専門性: あなたの会社が、競合他社には絶対に負けないと自負する技術、知識、経験は何ですか?
- 信頼性: お客様から実際にいただいた感謝の声、取得した許認可、受賞歴など、信頼の証となるものは何ですか?
- 基本情報: 正確な社名、住所、電話番号、営業時間、事業内容。これらがWeb上で統一されていますか?
これらの「AIに覚えてほしい自社の情報」を、まずは全てリストアップ(言語化)することから始めます。これが全ての土台となる、最も重要な計画です。
ステップ2:【信頼性の構造化】AIが「信頼できる情報源」と認識するフォーマットへ整理する
次に、ステップ1で棚卸しした情報資産を、AIが「これは公式で信頼できる情報だ」と理解しやすいフォーマットに整理していきます。人間に分かりやすいだけでなく、機械にも分かりやすく情報を整える作業です。
具体的には、ホームページの各ページに「構造化データ」という専門的な情報を埋め込んだり、「よくある質問(FAQ)」のページを作成して、質問と回答の形式で情報を分かりやすく提示したりします。
このステップは、いわば「デジタル上の会社案内パンフレット」をAI向けに作成するようなものです。これにより、AIがあなたの会社の情報を誤解なく、正確に学習してくれるようになります。
ステップ3:【権威性の証明】公的情報との連携で「デジタル上のお墨付き」を得る
最後に、あなたの会社が発信する情報が「自称」ではなく、客観的にも信頼できるものであることをAIに証明します。
最も簡単で効果的な方法は、Googleビジネスプロフィールの情報を常に最新かつ正確に保つことです。さらに、鹿児島の商工会議所や業界団体など、公的な機関のホームページからリンクを張ってもらうことも、あなたの会社の信頼性を高める「デジタル上のお墨付き」として機能します。
私が支援した鹿児島のB社様は、特別なAI対策をしたわけではありません。
しかし、長年こだわってきた原材料や製法を正直にホームページで語り、地域の観光協会サイトでも紹介されていました。その積み重ねが、AIに「この店は本物だ」と判断させ、観光客からの質問に対する最高の回答として選ばれる結果に繋がったのです。
AIO対策がもたらす「安定」と「新たな商機」
これら3つのステップを計画通りに実行した未来を想像してみてください。
お客様が「鹿児島で〇〇を探しているんだけど」とAIに話しかけた時、AIはまるであなたの会社の優秀な広報担当者のように、会社の強みやこだわりを的確に、そして好意的に紹介してくれるようになります。
結果として、広告に頼らずとも、購買意欲が非常に高い見込み客からの指名での問い合わせが安定的に増加します。
これは、単に問い合わせが増えるという話ではありません。これまで出会うことのなかった新しい顧客層との接点が生まれ、予測不能な新たなビジネスチャンスが舞い込んでくる可能性をも秘めているのです。
AIO対策は、あなたの会社を未来の市場における確固たる地位へと導く、堅実かつ戦略的な一手です。
よくあるご質問(FAQ)
Q. AIO対策と、これまでのSEO対策は全くの別物で、両方やらないといけないのでしょうか?
A. いいえ、全くの別物ではありません。AIOは、従来のSEOの延長線上にあると考えられます。質の高い、信頼できる情報を発信するというSEOの核となる考え方は、AIOにおいても同様に重要です。今回ご紹介したステップは、既存のSEO対策を強化し、未来に適応させるものだとお考えください。
Q. もしAIが自社について間違った情報を回答した場合、それを削除や修正させることは可能ですか?
A. 現時点では、AIの回答を直接修正する強制力はありません。だからこそ、AIが参照する元となる「自社の公式情報」を、こちら側が計画的に整備しておくことが唯一かつ最善の対策となります。
誤った情報が広まる前に、正しい情報を発信して「上書き」することが重要です。
Q. 専門家にお願いせず、自社でAIO対策を進める場合に、まず何から手をつければ良いですか?
A. まずはステップ3でご紹介した「Googleビジネスプロフィール」の情報を徹底的に見直すことから始めてください。全ての項目を正確に埋め、最新の情報を保つだけでも、非常に効果的なAIO対策の第一歩となります。これは無料で、すぐに着手できる最も確実なアクションプランです。
まとめ
AIの進化は、私たち中小企業にとって脅威であると同時に、またとない機会でもあります。
なぜなら、会社の規模の大小にかかわらず、「どれだけ真摯に、正直に、価値ある情報を発信してきたか」が正当に評価される時代が来るからです。
これまであなたが地道に築き上げてきた会社の「信頼」と「専門性」。それらを未来のフォーマットに合わせて整理し、発信する。AIO対策の本質は、ただそれだけです。
この記事を読んで、少しでも重要性を感じていただけたなら、まずはあなたの会社がAIにどう見られているか、その現状を把握することから始めてみませんか?
それが、変化の時代を乗りこなし、未来の安定を築くための、最も確実な一手となります。

シゲサンワークス 代表
30年のデザイン哲学と最新AIを融合し、業務改善から発信サポートまで伴走支援。無理なく成果を積み上げるAI×デザイン戦略アドバイザー。
- 2022年よりシゲサンワークスを本格始動。
- 2022年、鹿児島県商工会連合会の無料の専門家派遣制度、エキスパートバンク事業に係る専門家として登録。
- 2025年、DMM 生成AI CAMP 生成AIエンジニアコースを修了。