元ひきこもりが、億の売上を生み出すホームページを作れるようになったきっかけとは?【2】

詐欺にあい、マイホームを手放す

私のデザイン性を高く認めてくれていた
クライアントのひとりのI氏の事務所に
その男、S氏はきていました。

I氏の長年の知人だというS氏。

ほどなくして、
S氏から私の携帯に連絡がありました。

関西のプロバレーボールチームをホテルにまねき、
チャリティイベントを開催するので
チラシを制作してほしいという内容でした。

この件に関しては、デザイン制作費ももらえたし、
実際にバレーボールチームも来て、
少しチープではあったのですが、
イベントも滞りなく行われました。

後に聞かされる話なのですが、
実はこのイベントのすべての費用は
チャリティではなく、
I氏が支払っていたのです。

この一見でS氏に対して、
私は疑いも抵抗もなくなっていました。

それから2週間くらいたったある日の夕方、
S氏が突然自宅に訪ねてきたのです。

悪い奴らに追われているから、かくまってほしい

S氏の白いシャツの胸元あたりに、
誰かに蹴られたのか靴跡がついていました。

これは大変なことだと思い、
すぐに自宅にまねきいれました。

その後を追ってきたのか、
こわもての人々数名が語気を強めて
「Sはいるか?」と私にたずねました。

「そんな人は知りません!」
というと、他をあたるといって
その場は事なきをえました。

私は、S氏に
「何も悪いことをしていないのであれば、
今すぐ警察に行き事情を話しましょう」
と言いました。

そのS氏を車に乗せ、
私たちは警察に向かいました。

警察署にもうすぐで到着するという時でした。

S氏が、
「実は、遺産相続争いに巻き込まれていて狙われているから、
警察に行っても無駄なんだ」
というではないですか。

若かった私は、法律にさほど詳しくなかったので、
うのみにしてしまいそのまま引き返してしまいました。

その夜、S氏の知人であるクライアントI氏に、
その日の事情と遺産の件を確認してみました。

その話は本当で、
多額の遺産の後見人になっているという話でした。

そのことで、私もS氏はただの善意の第三者なんだと
信じ込んでしまったのです。

その日からS氏は、
私の家とI氏の家を根城にしながら約3年間もの間、

その遺産とやらを受け取るための印紙代、弁護士費用、
県外にいる親族に印鑑をもらうための交通費や宿泊費などの名目で、
私やI氏から少しづつ金銭を搾取していったのです。

S氏が突如として姿をくらましてから、
全ての全容がわかったのですが、
最初に私の自宅に追っかけてきた強面の彼らも
S氏にだまされていた人達でした。

S氏を私に紹介したクライアントのI氏は、
数千万円のお金を拠出していました。

私も、結果的に数百万の詐欺にあってしまっていました。

「遺産が近日中には入る、それでまとめて返す」
と言われつづけて気が付いたら3年。

マイホームのローンや様々な支払いを先送りした結果、
完全に資金面でショートしてしまいました。

運よく自宅の前にあった専門学校が、
土地を高くで買ってくれました。

しかし、残念ながら
マイホームは手ばなさなくてはならなかったのです。

その他の全ての残債を支払い、
差し引いた残りのそのわずかな資金を元手に、
私は妻の実家の片隅で再び事業を再開しました。

▼第3話「同年代の勢いのある若きオンラインマーケターとの出会い」へつづく