こんにちは、AI×デザイン戦略アドバイザーの篠原です！

近年、生成AI（ChatGPTや画像生成AIなど）を使った業務効率化やコンテンツ制作が、鹿児島の中小企業でも少しずつ広がっています。

便利である一方で、「著作権の問題は大丈夫なのだろうか」という不安を抱く経営者や管理職の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、現場感覚を大切にされる経営者の方に向けて、生成AIに関わる著作権リスクを整理し、鹿児島の企業が安心して取り組めるための解決策をわかりやすくご紹介します。

生成AIと著作権、なぜ企業にとってリスクなのか？

まず押さえておきたいのは、生成AIが出力する文章や画像には著作権との関係で「グレーゾーン」が存在することです。

• 生成AIが学習しているのは、インターネット上の既存コンテンツ（文章・画像・音声など）
• そのため、AIが生み出した成果物が「既存の著作物に似ている」可能性がある
• 商用利用した場合に「著作権侵害だ」と指摘されるリスクがある

特に鹿児島の中小企業にとっては、トラブル対応にかかる時間やコストが大きな負担となります。計画通りに業務を進めたい経営者にとって、こうした不確実性は見過ごせないリスクです。

なぜ著作権リスクが発生するのか？

1. 学習データの出所が不明確

生成AIは膨大な公開データを学習していますが、「どの作品をどの程度学習したか」は明示されていません。
このため、元の著作物が反映されているかどうか判断できないのです。

2. 出力物が「オリジナル」とは限らない

AIが生成した文章や画像は、一見すると新しく見えても、既存の作品に酷似するケースがあります。
これは偶然ではなく、学習データの影響によるものです。

3. 利用規約と法制度のズレ

多くのAIサービスの利用規約には「自己責任で使用すること」と記載されています。
つまり、万が一トラブルになった場合、企業側が責任を負うことになります。

鹿児島の企業が取るべき具体的な対応

1. AI生成物をそのまま商用利用しない

生成AIの成果物はあくまで「叩き台」として使い、最終的には社内で編集・加工することが重要です。これにより、既存著作物との類似リスクを下げられます。

2. 著作権フリー素材と組み合わせる

画像やイラストを生成する場合は、著作権フリー素材や自社オリジナル写真と組み合わせることでリスクを回避できます。

3. 社内ルールを策定する

生成AIを業務で使う際には、「どの場面で利用可能か」「確認・承認のフローをどうするか」といった社内ガイドラインを設けることが効果的です。

4. 専門家に相談する

不安な場合は、弁護士や知的財産の専門家に相談するのが最も確実です。鹿児島商工会議所など地域の相談窓口も活用できます。

著作権リスクを回避した安心なAI活用

著作権リスクを正しく理解し、対策を講じることで、企業は安心して生成AIを業務に取り入れることができます。例えば、

• 商品説明文の下書きをAIに任せ、最終チェックは社内で行う
• AIが作成したチラシ案をベースに、デザイナーが仕上げる
• 議事録作成をAIに任せ、最終的な表現を担当者が整える

こうした運用であれば、著作権リスクを回避しつつ、業務効率化とコスト削減を同時に実現できます。

さらに、リスクを管理したうえでAIを使いこなす企業は、顧客からの信頼感も高めることができます。「計画的に導入し、確実に成果を積み上げる」という姿勢は、経営の安定にもつながります。

まとめ

生成AIは便利ですが、著作権問題においてはまだ「グレーな部分」が多く残されています。鹿児島の中小企業が安心して活用するためには、

• AI成果物をそのまま使わないこと
• 社内ルールを整備すること
• 必要に応じて専門家に相談すること

これらを徹底することで、不安を最小限に抑えながら、生成AIを経営の強力な味方にすることができます。

篠原 繁志

シゲサンワークス　代表
その人らしさや組織の魅力を引き出す、AI×デザイン戦略アドバイザー

 

• デザイナー歴30年
• 2022年よりシゲサンワークスを本格始動。
• 2022年、鹿児島県商工会連合会の無料の専門家派遣制度、エキスパートバンク事業に係る専門家として登録。
• 2025年、DMM 生成AI CAMP 生成AIエンジニアコースを修了。

AI×デザインで、あなたの想いを“価値”と“成果”に変える伴走者として引き続き複数のクライアントをサポート中。